日本人観光客も多く訪れるインド洋の島国モルディブで、
最高裁判所が大統領選挙の決選投票の延期を命じましたが、
選挙管理委員長が命令に従わず、当初の予定どおり２８日投票を実施すると発表し、
混乱が深まっています。
今月７日に１回目の投票が行われたモルディブの大統領選挙は、
上位２人による決選投票があす行われる予定でしたが、
３位になった候補が選挙結果の取り消しを求める訴えを起こし、
最高裁判所は２３日、裁判の結論が出るまで決選投票を延期する命令を出しました。
これに対し、１回目の投票でトップになり決選投票でも
優勢が伝えられていた野党の党首で前の大統領の
モハメド・ナシード氏が強く反発し、予定どおりの投票の
実施を求めて大規模な抗議活動を続けています。
こうしたなか、２６日夜、
選挙管理委員会の委員長が最高裁の命令に従わず、
１回目の投票から２１日以内に決選投票を実施すると
定めた憲法の規定に従うとして、予定どおり
２８日投票を実施すると発表しました。
しかし、投票所の警備などに当たる
警察が協力を拒否しているほか、
選挙管理委員会の中からも反対する意見が出ていて、
実際に投票を実施できるかどうかは不透明な状況で、
モルディブの大統領選挙を巡って混乱が深まっています。
